AIで作られた、本物そっくりの偽の映像・音声・画像のこと。有名人の偽動画や音声詐欺に悪用され、「見たものを信じられない時代」の象徴になっている。
ディープラーニング+フェイクの造語。かつては専門技術が必要でしたが、いまや動画生成AIの進化で誰でも作れてしまうのが問題の本質です。有名人の偽広告、家族の声を真似た電話詐欺、選挙前の偽演説など、被害は身近になっています。
対策の第一歩は「動画や音声も、もう証拠にならない」という前提を持つこと。お金の話は別ルートで本人確認する、拡散前に一次ソースを探す——このリテラシーが自衛になります。見抜く目を鍛えたい人は、AIの偽情報を見破るゲームでどうぞ。
上の本文では、見抜く目を鍛えることと、お金の話は別ルートで確認することを挙げました。ここに2026年、もうひとつの方向が加わっています。映像を見て偽物を見破るのではなく、会う前に「この人は本物の人間だ」と確かめておく、という考え方です。2026年10月19日ごろには、Zoomのアプリ市場で「World ID for Zoom」の提供が始まりました。企業向けの仕組みで、事前に本人確認を済ませた参加者の映像に、人間であることを示すバッジが表示されます。
こうした仕組みが出てきた背景には、実害があります。2024年、設計大手Arupの社員が、偽の幹部が出席するビデオ会議にだまされ、約2500万ドルを送金した事件が広く報じられました。映像と音声の両方が偽物で、しかも複数人が出席しているように見えた、という点が衝撃を呼んだ件です。見分ける力に頼る方法の限界が、金額として表に出た出来事でした。
ただし、バッジは万能ではありません。付くのは確認を済ませた人だけなので、「バッジがない=偽物」ではない。従来どおりの二重確認(別の連絡手段で本人に聞く、送金は複数人の承認を要る形にする)と組み合わせて初めて効きます。仕組みの詳しい話は、専用の用語ページにまとめました。
不自然なまばたきや輪郭、光の矛盾がヒントですが、品質向上で目視の限界は近づいています。「衝撃的な映像ほど、出どころを確認する」習慣のほうが実効的です。
技術自体は合法ですが、他人の顔や声を無断利用した詐欺・名誉毀損などは犯罪です。各国で規制強化が進んでいます。
見分ける方向とは別に、会う前に本人確認を済ませておく仕組みが出てきました。2026年10月にはZoomのアプリ市場で、人間であることを示すバッジを表示する仕組みの提供が始まっています。ただしバッジがない相手が偽物とは限らないため、送金など重い判断は、別の連絡手段での確認と組み合わせてください。
用語を覚えるより、ストーリーで体感するほうが早い。