1950
「機械は考えられるか?」
数学者アラン・チューリングが論文で問いかけます。「機械が人間と区別がつかない会話をできたら、それは“考えている”と言えるのではないか」——のちに「チューリングテスト」と呼ばれる、AIのはじまりの問いです。
※この時点でコンピュータはまだ部屋サイズ
1950年の「機械は考えられるか?」から、AI冬の時代、ディープラーニング革命、ChatGPT、そしてエージェント時代まで。 下にスクロールすると、時代が進みます。ぜんぶ読むと、いまのAIブームが「何度目の春」なのかがわかります。
数学者アラン・チューリングが論文で問いかけます。「機械が人間と区別がつかない会話をできたら、それは“考えている”と言えるのではないか」——のちに「チューリングテスト」と呼ばれる、AIのはじまりの問いです。
※この時点でコンピュータはまだ部屋サイズ
米ダートマス大学に研究者たちが集まり、この分野に「Artificial Intelligence(人工知能)」という名前がつきました。世界は「20年もあれば人間並みの機械ができる」と本気で信じていました。
※できませんでした(70年かかってもまだ)
カウンセラーのまねをする対話プログラムELIZAが登場。仕組みは単純なオウム返しなのに、本気で心を開く人が続出しました。「人はAIに人格を感じてしまう」という発見は、いまのチャットAI時代の伏線です。
「すぐ人間並みになる」という約束が果たされず、期待は失望に変わり、研究資金が凍りつきます。AIの歴史は、ブームと冬の繰り返し。この最初の冬は10年近く続きました。
※AI業界、一度目の氷河期
「専門家の知識をぜんぶルールとして書き込めば賢くなるはず」というエキスパートシステムが第2次ブームを起こします。しかしルールを人間が書き切れるはずもなく、ブームは再び冬へ。日本の「第五世代コンピュータ」計画もこの時代でした。
IBMのディープ・ブルーが、チェス世界王者カスパロフに勝利。「機械が人間の知性の象徴を破った」と世界に衝撃が走りました。ただしこれは力まかせの探索の勝利で、「学習するAI」の時代はまだ先です。
画像認識コンテストで、ヒントン教授らのチームが深層学習(ディープラーニング)を使って圧勝。「データから特徴を自分で学ぶ」この技術が、長い冬を終わらせました。ここから現代AIの直系の歴史が始まります。
「囲碁だけは、あと10年は人間が勝つ」——その予想を裏切り、Google DeepMindのAlphaGoがトップ棋士イ・セドルに勝利。人間が思いつかない一手「37手目」は、AIが人間の直感を超えうることを見せつけました。
Googleの研究者たちが「トランスフォーマー」という新しい仕組みを発表。単語同士の関係に“注目”するこの設計が、のちのChatGPTもClaudeもGeminiも、ぜんぶの土台になりました。タイトルの意味は「注目こそすべて」。
モデルとデータをとにかく巨大にしたGPT-3が登場し、翻訳も作文も雑談もこなす汎用性で研究者を驚かせます。「スケールさせるほど賢くなる」という発見が、その後の大規模言語モデル(LLM)競争の号砲になりました。
MidjourneyやStable Diffusionが「言葉から絵を生む」を当たり前にし、GPT-4やClaudeが長文読解・推論で人間の仕事に食い込み始めます。世界中の企業が「AIをどう使うか」を真剣に考え始めた年です。
AIは「聞けば答える」から「任せれば働く」へ。自分で計画してツールを使うAIエージェント、会話でアプリを作るバイブコーディング、AIとツールをつなぐMCP——働き方の前提が変わり始めました。
75年前の「機械は考えられるか?」という問いは、「機械と、どう働くか?」に変わりました。この絵巻の続きを描くのは、いまAIを学び、使い、ツッコミを入れているあなたです。
※ちなみにこのサイトも、人間とAIの共作です