Googleが2026年10月28日に発表した最上位モデル。サイバーセキュリティと、長時間かかる開発作業に重点を置く。発表時点で使えるのは審査を通ったサイバー防御の担当者だけで、一般への提供時期は示されていない。
Gemini 4 Carbonは、Googleが2026年10月28日に発表したフロンティアモデルです。同社はこれを自社で最も強力なモデルと位置づけ、強みとしてサイバーセキュリティと「長い時間をかけて進める作業」の2つを挙げています。具体的にできることとして説明されているのは、ソフトウェアの欠陥を見つけること、その欠陥を攻撃者が実際に悪用できるのかを確かめること、そして根本の原因を直すこと。見つけるだけでなく、直すところまでを守る側の道具として作った、という打ち出し方です。
先に発表されたGemini 4 Argon(2026年9月30日発表)の上に積み上げたモデルで、配り方も同じ形を踏襲しています。発表の時点で触れるのは「Fairwind」というプログラムで審査を通ったサイバー防御の担当者だけ。開発者・企業・一般の利用者へ広げる時期は示されていません。Googleが1か月足らずの間に2つのフロンティアモデルを出したこと自体も目を引きますが、より特徴的なのは、どちらも最初の配り先を守る側に絞ったことのほうです。
理由は、できることの性質にあります。ソフトウェアの欠陥を見つけて、悪用できるかを確かめ、直し方まで示せるモデルは、裏返せば攻撃にそのまま使えます。守る側に先に配るのは、同じ力が外に出たときに備える時間を稼ぐ、という考え方です。当サイトの「トラステッドアクセス(審査制提供)」の項で書いた方式が、2026年に入って各社の標準的な出し方になりつつあり、Carbonはその流れのいちばん新しい例になります。
もうひとつ、守る側の事情もあります。脆弱性を見つける作業はこれまでも自動化が進んでいましたが、見つかった候補が本当に危ないのかを確かめる工程は人のままで、ここが詰まっていました。当サイトの「バグバウンティ」や「Deep Review」の項で書いてきた「見つける側は自動化できたが、確かめる側は人のまま」という詰まり方です。Carbonが悪用可能性の確認まで踏み込んでいるのは、この詰まりをほどこうとする動きだと読めます。
Googleが公表しているサイバーセキュリティ関連のスコアは、SEC-bench Proで88.2%、ExploitGymで54.8%、CWE-benchで71.0%です。ここで見落としたくないのが、同社がこの3つの評価について、いずれも安全装置(ガードレール)を外した状態で実施したと明記していること。攻撃に使われうる作業をさせる評価なので、普段どおりの制限をかけたままでは測れない、という事情があります。
つまりこの数字は、製品として配られる状態での実力そのものではありません。「制限を外せばここまでできる」という上限値に近い読み方が要ります。発表の数字を見るときは、スコアの大きさと同じくらい、どういう条件で測ったかの注記を読む——この項に限らず、2026年のモデル発表を読むときの基本の作法です。なお、第三者がまとめている総合的な指標でも上位に位置づけられていると報じられていますが、各社の最上位モデルの差は僅差で、順位は測り方で入れ替わります。
一般の利用者が今すぐ触れるものではありません。提供は審査を通ったサイバー防御の担当者に限られ、開発者や企業への拡大時期も公表されていません。日本からの提供についても、2026年10月時点で個別の案内は出ていません。
料金は公表されています。導入時の価格として入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドル。キャッシュ済みの入力は入力価格の95%引きとされています。導入価格の期間が終わったあとは入力4ドル・出力20ドルになる案内です。最上位モデルの相場としては高くありませんが、使えるようになってから改めて確認してください。料金も提供条件も、この段階では動きます。
2026年10月時点では使えません。提供は「Fairwind」というプログラムで審査を通ったサイバー防御の担当者に限られており、開発者・企業・一般の利用者へ広げる時期は示されていません。日本からの提供についても個別の案内は出ていません。
Carbonは、2026年9月30日に発表されたArgonの上に積み上げたモデルで、サイバーセキュリティと長時間かかる開発作業に重点を置いています。配り方は同じで、どちらも最初の提供先を審査を通ったサイバー防御の担当者に絞っています。1か月足らずの間にフロンティアモデルが2つ出た形です。
条件の注記まで読んでください。Googleが公表したサイバーセキュリティ関連の3つの評価(SEC-bench Pro 88.2%、ExploitGym 54.8%、CWE-bench 71.0%)は、いずれも安全装置を外した状態で実施したと明記されています。製品として配られる状態での実力そのものではなく、「制限を外せばここまでできる」という上限に近い数字として読むのが正確です。
用語を覚えるより、ストーリーで体感するほうが早い。